藤本音痴すぎ

GW企画第2弾。最近スレが乱立していたので藤本美貴の歌唱力についてちょっと考えてみた。

藤本美貴は確かに音程をはずすことがある。それも豪快にはずしたりする。それ自体は否定しない。でもそれだけだ。おそらく本人は音程を合わせること”だけ”を重視していないのだと思う。ハロプロの歌い方は、上手いと言われている人でも音を探りながら歌っている印象がある。ある人は、次の音に移る度に音を探しながらふらふらし、なかなか目的の音程に行き着かない。必死に音を探りながら歌っているから心がこもっている様に感じる人もいるだろう。でも、その人自身に思い入れが無ければ単にスキルが無くて苦しそうに歌っている様にしか感じない。
藤本美貴はサバサバしている。次の音に移るときはいさぎよく直接その音を出そうとする。探りながらよりも明らかに難しいが、聞き手にとっては聞きやすい。
【F1で言えば、コーナ中のステアリングの角度を一発で決めるようなものでシューマッハレベルの技である。たいていのドライバーは、ステアリングを修正しつつコーナーを抜けていく。もちろんラップタイムは前者の方が良い。】
音をはずさないように音を探りながら歌うのとどっちがよいかと聞かれたら、私は音程なんて気にしなくていいと言う。ただ、アイドルレベルの歌唱力で満足なら音をはずさず無難に歌うほうが良いかもしれない。
【たまにコースアウトするけど勇猛果敢なF1ドライバーと、交差点をノッキングしながら抜けていく無事故無違反だけが自慢なタクシードライバー、どっちのドライビングが見たいかってのと同じ。】

一本調子と言うコメントが時々あるが、これこそ藤本美貴のレベルの高さを示している。歌っている途中で不自然なところが無いからこの様なコメントが出てくるのだと思う。私が、藤本美貴と似た印象を受ける歌手に島谷ひとみがいる。彼女は音をはずしたりしないので1段上の実力があるとは思うが、ストレートに素直に音を出すところが似ていると思う。確かに、楽器のように歯切れよく音が出て違和感のようなものが無いためBGMとして聞いていると印象に残りにくい。(そこにどんな魅力を付け足していくかがプロ歌手としての勝負どころ。)
一方、娘。の歌を聞いていると、つんくが意図してやっているのだろうが、次から次へとアクセントになる歌い方が出てきて飽きさせない。もちろん、10人以上でパート割をしているので、いろんな個性が出てくるだろう。
誤解を恐れず例えれば、濃厚なソースが自慢のステーキを食べ慣れると、肉の素材を生かした薄味なステーキを味気なく思う様なもの。
【地味なグリップ走法と、派手なドリフト走法との差かな】

藤本美貴の歌唱で特筆すべきは、フレーズのまとめ方。ぷっつりと終わらせることなく自然にまとめることができる。恋INGを聞くとその差がよくわかると思う。高橋さんは確かに上手い。ただ、フレーズを綺麗にまとめることが苦手で最後がプツリと切れてしまう。例えば、最後のフレーズ「恋愛進行形」では、綺麗に音を伸ばせているのにもかかわらず余韻が残らないのはプッツリ切れているから。もう一人の亀井さんは、アイドルによくある強引に音を止めてしまう歌い方。娘。のなかではこの歌い方が結構多い。歌唱力のなさをごまかせるばかりではなく、かわいらしく聞こえるのでアイドルグループの中の数人がこの歌い方であるのは問題ないのかもしれない。フレーズのまとめ方についても、パートぶつ切りで歌うならフレーズの最後がぶつ切りでも弊害はないのかもしれない。ただ、ソロで全パートを歌うことになるとどちらも苦しくなってくる。

私なりの結論が出た。
藤本美貴の歌唱力はソロ歌手としてチューニングされており、アイドルグループの一員としてはその力を十分発揮できない。なんだ、よく言われてるありきたりな結論になってしまったな。
と言うことで、藤本美貴のソロ復帰を実現してほしい。だめならせめてゴロッキーズを復活させて...。

長文失礼。